ピ アノがハンコック、ベースがロン・カーター、太鼓がトニー・ウィリアムスというメンバーにテナーを加えたクィンテットで3年演奏してきたマイルスが、油が乗りきった演奏を繰り広げてます。彼はこの時期に、実に多くのライブアルバムを発表しており、これは初来日の際の録音です。最初は日本だけでの発売予定だったのですが、出来の良さから世界発売になりました。これ以前のテナーはジョージ・コールマンだったのですが、ここではサム・リバースに変更になってます。この後すぐにウェイン・ショーターに変更になるため、リバースはマイルスとしてはリリーフテナーと考えていたんでしょう。この時期のお馴染みの曲を演奏しているのですが、今日はこのリリーフテナーを中心に聞きます。
ハードバップの時代を過ぎモードを経て新主流派と言われる時期のマイルスのミュートとオープンのトランペットが楽しめる、好盤です。さて注目して聞いたサム・リバースですが、大御所相手に自己主張が足りないような気がします。彼のリーダーアルバムで聞かれるギスギス感が少ないですよね。この後マイルスからクビにされるのでが、僕としてはもうチョットこのクィンテットで彼の演奏を聴きたっかたです。"all of you" を聞くとそう思います。あとトニーのドラムですが、スローではブラシが欲しかったですね。