2022年6月4日掲載
John Coltrane       Live in Seattle [+2]
impulse!原盤          1965年9月録音

 シアトルにあるペントハウスというライブ会場で新生コルトレーン・バンドが熱演を行ってから29年後、その演奏が初めて世に登場してから23年後に、今日取り上げるCD2枚組が発売されました。このような場合によく「コンプリート」との名称が付けられますが、本作品では「+2」だけにしたのは懸命なことでした。まだ9月30日の演奏には、あと4曲の演奏が眠っていたからです。

 1971年発売のLP2枚組のアルバム「ライブ・イン・シアトル」には4曲が収録され、計70分ほどの演奏時間でした。それに2曲が追加されたのですが、その追加内容はすごいものでした。21分の「ボディ・アンド・ソウル」、35分近くの「アフロ・ブルー」が追加されたのでした。

20220604

 追加された2曲については、「今日のコルトレーン」をお読み下さい。

 この時点のコルトレーンの活動の一つを合計で130分の演奏で堪能でき、追加2曲の存在でこの9月30日の演奏の様子をより強く実感でき、私には貴重なCD2枚組です。

 ジャズの歴史で光り輝く黄金カルテットでの演奏歴の後に、コルトレーンが新たな取り組みを行っていく出発点の演奏ですので、これからの1年半のコルトレーンの活動を味わっていくには外せない作品です。