デンマーク出身のドラマーのビヤルン・ロストヴォルドがリーダーの、トランペットとベースとのトリオ作品です。ビヤルン・ロストヴォルドは1960年頃から活動を始め、スタン・ケントンやベン・ウェブスターとの共演などを行ってきた方です。トランペットはアラン・ボッチンスキーであり、彼もデンマーク生まれで、ティーン・エイジから演奏活動を開始し、長く活動をしていた方です。ベースにはお馴染みニールス・ペデルセンで、彼もデンマーク生まれであります。(以上は、ヨーロッパのジャズ・ディスク1800とWikipediaから)
デンマーク三人衆での本作品、珍しい編成でのこの作品は、長らく欧州ジャズの熱心な愛好家だけに知られていた作品です。
この録音時点では23歳ほどのアラン・ボッチンスキー、この年齢のトランペット奏者ならば先ずはマイルスがアイドルでしょうし、マイルス好きの様子は彼のトランペット演奏の隅々に感じます。そして欧州のジャズマンの魅力の演奏基礎技術の高さが、マイルス好きの青年の演奏に今後の可能性の高さを感じさせています。
本作品の魅力はこのトランペットに加えて、それを支えているベースとドラムのリズム陣でしょう。安定感抜群に加えて洗練されたこの二人の演奏は、北欧のパリと言われるコペンハーゲンの街並みを感じさせるものです。
1960年代前半の欧州ジャズの魅力の一つと言える作品です。