ジャズ・ファンにはお馴染みのテナー奏者の、ラウズとクイニシェットの共演作品です。
新・世界ジャズ人名辞典やWikipediaで調べながら二人の本作以外での共演を探りましたが、明確には分かりませんでした。クイニシェットはWikipediaによれば1951年から2年間に渡りベイシー楽団に在籍していました。一方のラウズは新・世界ジャズ人名辞典でも、1950年にベイシー楽団に在籍とあり、これからするとこの年だけの在籍のようです。
とするとすれ違いであったこのお二人ですが、どこかのクラブで一緒になったことは何度かあるのでしょう。
この作品には、ベースがウェンデル・マーシャル、ドラムはエド・シグペン、そしてピアノにはウィントン・ケリー、ハンク・ジョーンズが参加、さらにはギターのフレディー・グリーンも加わっています。
録音は8月29日と9月8日の二日間で、ネット上でのディスコグラフィーによればケリーは8月29日日本セッションに参加していますので、9月8日はハンク・ジョーンズの参加なのでしょう。
録音当時は41歳のクイニシェットはジャケ写左のお方、33歳のラウズは右のお方です。
ジャズは楽しく聴くもんだ、そんなことを体感させてくれる1枚です。ラウズとクイニシェットのテナーは一聴で違いが分かるもので、クイニシェットの貫禄に遠慮がちになるラウズ、ラウズの仕掛けにオタオタするクイニシェット、そんな姿も楽しめる内容です。