2021年12月7日掲載
Hadley Caliman       Hadley Caliman
Mainstream原盤      1971年録音

 「今日の1枚」初登場のテナー・サックス奏者ハドリー・カリマンの経歴を、Wikipediaから引用して紹介します。1932年生まれの彼はオクラホマ州アイダベルという田舎町で育ち、10歳に時にLAに移りました。音楽の道に進んだ彼の教師の一人に、アート・ファーマーがいました。1960年代に入りジャズやロック畑の方達と活動するようになり、40歳目前の1971年に初リーダー作(本作品)を発表する機会に恵まれました。

 彼は生涯を通して西海岸で活動しており、本作品への参加メンバーも、西海岸で活動している方々です。ラリー・ヴコヴィッチ(p)、ビル・ダグラス(b)、ジョン・ホワイトJr.(g)、そしてクラレンス・ベクトン(d)です。

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 私が持っている国内盤CDの帯に、「ジャズ・ファンク黄金時代を反映させたようなモーダルでファンキーなジャズ・アルバム」とあります。まさにそんな内容の作品です。

 ハドリーさんならではの特徴はどうのと言えませんが、ハドリーさんの存在感の強さは存分に感じる、骨太のサックスの響きと、力強く進む姿を堪能できる演奏です。

 Wikipediaにあるディスコグラフィを見ますと、彼は1970年代に本作を含めて4枚のリーダー作品を発表しています。この時期が彼の演奏スタイルと経験が生かせた時期なのでしょう。その後も音楽活動は続けていましたが、再びリーダー作の機会を得られたのは2008年になってからでした。3枚のリーダー作品を発表していた時期の2010年9月に、ハドリー・カリマンは78歳で亡くなりました。

 この方とこの作品を私は、SNSでの紹介で知りました。決して派手ではないけど、その存在感が忘れないジャズマンに知り合えました。