本アルバムも、ウイルバー・ハーデン入りの1958年7月11日のセッションと、ハバード入りの1958年12月26日のセッションから構成されています。
全八曲が演奏された前者からは「I'm A Dreamer Aren't We All」と「My Ideal」、全六曲の後者からは「Something I Dreamed Last Night」「Bahia」「Goldsboro Express」の三曲が収録されています。
本作品は、ソプラノ・サックスのコルトレーンの姿が誰もが知る存在となっていた、1965年5月に世に出ました。
(発売日はウィキペディアからの情報です)
コルトレーンのスリルとスピードの中で探究を深めていく演奏の「Bahia」、このテイラーのドラムとの一騎打ちの様子が、遅きにとはいえ1960年代に世に出たことに、本作品の存在価値があります。その意味では続く「Goldsboro Express」も、同様と言えるでしょう。
こんなA面を聴いた後に、B面での陽気さと物柔らかさはギャプがあるものですが、LPレコードならば別物と考えて聴き分けることができます。
世の中にはこの辺りのコルトレーンの作品を毛嫌いする向きもあり、その気持にも肯けますが、録音の背景とA面とB面の聴き分けを意識すれば、本作品は趣があるものと感じるはずです。