母親と子供が寝そべっているこのジャケについては、何かコメントをした記憶なのですが,「今日の1枚」未掲載作品でた。
ティツィアーナ・ギリオーニさんはイタリア人歌手で、1956年生まれの方です。1970年代はしっかりとした音楽教育を受けたようで、1980年代になるとジャズ歌手として活動を始めました。良い悪いのいろんな評価を受けたようですが、現在に至るまで音楽活動を続けておられる方です。
本作は彼女の2作目であり、スティーブ・レイシーが参加しております。
地下奥深く閉じ込められた人たちが、地上に出るためにお呪いを唱えているかのような、レイシー作の1曲目のタイトル曲でした。続く曲は、地上に出られた喜びを、穏やかに皆と分かち合っているような感じです。これ以降の曲は、普通の生活に戻った中での喜びや困難を表現強いるかのようでした。
楽器にように感じる ティツィアーナさんの歌は、フリー系とも言えるし、ジャズの枠では収まらないものです。まるでミラノの裏通りにある小劇場での舞台を観ているようであります。
演劇には全く縁がない私にそんな思いをさせた作品でした。