2018年1月3日掲載
Wynton Kelly    Kelly Blue
Riverside原盤      1959年2月録音

 今日はいつの時代でも愛されれいるピアニストのウィントン・ケリーの、そして発売から60年近く経っても聴かれ続けている大人気盤を取り上げます。

 1959年2月に、ポール・チェンバース(b)とジミー・コブ(d)に加えて、ナット・アダレイ(cor),ボビー・ジャスパー(fl),そしてベニー・ゴルソン(ts)という3管を迎えての録音。その翌月には3管を抜いての録音。この作品はこの二つのセッションから構成されている、ケリー3作目のリーダー作であります。

20180103

 3管入りはボビー・ジェスパーの存在を生かしており、楽しめるものです。しかし多くのジャズファンは、トリオでの演奏に軍配をあげるのでしょう。「朝日のように爽やかに」から「グリーン・ドルフィン・ストレート」へ続く展開は、ブルースに根ざしたピアノトリオ作品の代表格と言える演奏です。何よりもケリーの個性が強く感じ取れるのが、嬉しい限りです。

 私は30年近く前に買った国内盤CDでこの作品を愛聴していますが。封入解説を書いている佐藤秀樹氏が、このケリーの個性を上手く説明しておりますので、引用します。「彼の良さは、メロディ・ラインを構成する上での親しみ易さであって、そこでは変に気取った難解さに陥らないストレートな歌い上げが身上にとなっている」と、書かれています。

 流石にプロの書く文章は違うなと思いながら、30年近く前にこの作品を買った時を振り返ると、この作品の魅力に感嘆しながら、「今から30年前の、ジャズ黄金期を現体験したかった」と思ったものでした。それから30年、今ジャズを聴き始めた若い方も同様なことを感じているのではないでしょうか。そして私がもうこの世には居ないであろう今から30年後も、同様なことでしょう。