ガトー・バルビエリと言えば名が知られたテナー・サックス奏者ですが、私は多分この盤しか持っておりません。
ガトーの知られた活動暦と言えば、ドン・チェリーがBNに吹き込んだ「コンプリート・ユニオン」への参加、マーロン・ブランド主演の映画「ラスト・タンゴ・イン・パリス」の音楽を担当したこと、そして今日取上げる作品での名声であります。
ガトーの出身地であるアルゼンチンの香りとジャズとが融合し、壮大なスケール感を力強く描いた作品。しかし、1曲目ではその内容に感動すら覚えますが、2曲目以降は少々くどく感じてきます。これが映画音楽ならば良いのでしょうが、1枚通して聴くのはシンドイ内容。ガトーのこの時期に作られていた音楽性が、後年映画音楽で結実し、アカデミー賞につながったのでしょう。