2008年1月6日掲載
Art Blakey And The Jazz Messengers
Like Someone In Love
Blue Note原盤       1960年8月録音

 ショーターがJMに加入してから10ヶ月経過してからの録音です。同日に録音された「チェニジアの夜」はBNからすぐ発売されたのですが、この作品の発売は録音から6年後のこと。モーガン,ティモンズ,そしてメリットがメンバーです。

20080106

 レコードでのA面にあたるタイトル曲とモーガン作『Johnny's Blue』では、ショーター色は少なめ。ハード・バップの楽しさが満喫出来る内容です。B面にあたる3曲では、濃い目のショーター色。国内盤解説の小川氏の言葉を借りれば、時代の先を行っている演奏でモード・ジャズの萌芽が聴き取れるもの。特にショーター作の『sleeping dancer sleep on』がなかなかのもの。美しく不思議さが漂うバラッドです。JMにとって転換期、そしてジャズ界も転換期であったこの時期を、素晴らしい形で迎えている作品です。