2006年6月12日掲載
Eric Alexander        In Europe
Criss Cross原盤     1995年4月録音

 イン・ヨーロッパというタイトルですので、ライブ盤だと思っておりましたが、スタジオ録音作品です。場所はオランダのモンスターのスタジオ。確かにクリス・クロスはオランダのレーベルでありながら、録音は殆どがNYでのものですので、ヨーロッパ録音だということが、力説ポイントだったのでしょう。

 さて主役はエリック・アレキサンダー。彼のリーダー作としては、5枚目の作品になります。Bobby Broom(g),Melvin Rhyne(org),そしてJoe Farnsworth(d)との録音です。

20060612

 コテコテ・ジャズとは、確かジャズ批評の別冊のタイトルだったと記憶しておりますが、よいネーミングだと思っております。そのコテコテの代表的編成が、オルガンにテナーでしょう。このアレキサンダーの作品もその編成ですが、さすがにコテコテにはなっておりません。

 すっきりした演奏をこの編成で行うのもよいものだと思って聴いておりましたが、決めの1曲が早く登場しないかと思っておりました。そして登場したのが、『good morning headache』であります。ビリー・ホリデイで有名な曲です。このバラッドを、感情の込め方が決して過多にならなく、実に良い感じで演奏されています。しかし極めつけの演奏にはなっていない。このメンバーならば、極めつけも期待できるだけに、そこが残念でした。