この作品のキャッチ・フレーズは、「モダン・トロンボーン奏者の第一人者のヴァーヴにおける唯一のリーダー作で、ブロードウェイのショー・チューン集」ということになるらしい。全10曲収録。6曲には、JJ以外に3人のトロンボーン奏者が参加。残り4曲は、ワン・ホーン・クァルテット。
彼の作品は、日本において過去何度も発売されているのが多いが、この作品のジャケットは初めて見るもの。日本人には受けない演奏なのでしょうかね。
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どっしりと腰を落ち着けて、気軽に演奏した内容で、「ブロードウェイのショー・チューンとは聴いたことがありそうでなそうで、しかし良い曲が多いね」と、感じた1枚。tb3本追加は味付けであり、クァルテット同様にJJの独断場である。
「マイ・フェイバリット・シングス」を演奏しているが、これはブロードウェイのショー・チューンだったのかと思った。どうしてもコルトレーンのそれで頭に焼き付いている。しかし、このJJ盤の演奏は、他のブロードウェイのショー・チューンと並んでも、全く違和感ないもの。この両者の演奏は、楽譜上のメロディは同じだが、聴くものが感じる吹かれたメロディは別物。いろんな意味で、音楽の面白さを感じた1枚。