2004年6月9日掲載
Mose Allison      Back Country Suite
Prestige原盤         1957年3月録音

 プレスティッジのピアニストとしてその10指に、このモーゼ・アリソンが加わっても可笑しくないであろう。というような言葉を聞いたのが、1980年代後半の渋谷ジャロにおいてでした。それから数年してOJCから発売されたこの作品を買ったのは、この発言が印象に残っていたからでしょう。


 1927年ミズーリ州生まれのアリソンは、ラグタイム・ピアニストであった父親の影響から、6歳でピアノを習い始めました。高校時代はデキシー・バンドで活躍し、大学卒業後にNYに進出。そして彼の初作品が、今日取り上げる「バック・カントリー組曲」になります。その後彼は5枚のリーダー作品をプレスティッジに残しました。その事から、この初リーダー作の評判の良さが分かりますね。

 ベースとドラムとのトリオ作品であり、アリソンはクレジット上はピアノだけですが歌ってもおります。

20040609

 ブルースを基本にして、C&Wの匂いが感じられる、泥臭さのある白人ピアノ演奏であります。軽さがありながら奥行きがあるピアノとして、プレスティッジの中でも独自の存在を示す方と言えるでしょう。

 そう言えば、ダイアナ・クラールが最新作でアリソンの曲を取り上げているようです。それとの関係は別にして、彼の洒落たセンスが曲の中に光っていた作品です。