1926年イギリス生まれのトンプソンは5歳からピアノを始め、盲学校時代にはジョージ・シアリングがいたとか。18歳からは調律士として働きながら、ロンドンで演奏活動を行い、1949年にヴィクター・フェルドマンと共演した後は、自己のコンボを率いながらロニー・スコット等とも共演してきました。1962年にアメリカに移り、1972年にはイギリスに戻ってきました。
1986年にトンプソンは亡くなったに亡くなったのですが、残されている彼の作品の中で、これはイギリスに戻った後の彼を知ることが出来る作品です。僕が塩山に住んでいた時期の1998年に、渋谷ジャロさんで購入したのですが、「買っておいたほうが良いよ」との店主の言葉で購入した作品です。
収録時間が60分以上なので、CD化に当たって未発表曲を追加したと思うのですが、クレジットされてないですね。
1976年収録が5曲、1978年収録が8曲なのですが、軽快な演奏で歌心満載な後者の方が落ち付いている前者より良い出来になってます。「you are my sunshine」のメロディを楽しく弾いているのですが、メンバーとの掛け合いやアドリブの妙も備わっており、聴き応えある内容です。50歳という録音当時の年齢を考えると、様々な活動を通じて得られた円熟味が花開いていたのでしょう。
もしトンプソンさんが今の時代に50歳を迎えていたら、日本で人気を博していたと思うのは僕だけではないでしょう。