1955年に「クライ・ミー・ア・リヴァー」がミリオン・セラーになり、映画だけではなく歌手としてもスターの仲間入りを果たしたジュリー・ロンドン、その翌年の吹き込み作品。
1月から12月までに因んだ歌を並べており、スタンダードに無い月に関しては、新たなに書かせたとか。そして、13番目の月なるものまで入れとります。
そしてジャケ。各月に因んだ写真を並べており、豪華なもの。何でも見開きジャケだったそうで、表紙は後半6ヵ月。6月がいいねなどと思いながら、裏表紙の前半6ヵ月では3月だねと、ジャケでも存分に楽しめる内容。そして、13番目の月としてセミ・ヌードもあるしね。
世に数多居る女性歌手、艶っぽい歌声,ハスキナー歌声,クール・ヴォイスなどジュリー・ロンドンより勝っている人はいるわけだ。その激戦状態の中にあって彼女が未だに人気を誇っているのは、存在感であろう。良い女が横に居るという状況が歌声によって描かれるのではなく、まさにジュリー・ロンドンの吐息が聞こえる状況に聴く者を導く存在感が、圧倒的な男性の支持を集めるのであろう。
さて、この作品。バラッドが良い。「4月の思い出」と「9月の雨」から想像した彼女の悲しそうな顔に、ジャケに写っている豊満ま脚線美が絡まって、幸せな一時を過ごせました。