最初は批判しながら最近はその軽快なテナーが好きになり、気が付いたらアレキサンダーの数多くの作品をここで取上げてきたんだな。多少の出来不出来は別にして、既に聴く前から内容は想像出来るんだ。
ここまでくると、「この1曲」と言えるだけのずば抜けたのがあるかが、評価のポイントでしょう。メイバーン(p),ジョン・ウェッバー(b),フランスフォース(d)というお馴染みメンバーと共に、全9曲中8曲ニコラス・ペイントン(tp)がゲスト出演しております。
ミドル・テンポで聴かせる「this girl's love with you」での、哀愁が良かった。アレキサンダーの安定感ある演奏と、メンバーの息の合った間が効いているアレンジもなかなか。この作品の中で感心した部分がこの安定感だとしたら、この作品は安定感の固まり。この調子で録音し続ければ、常にこの安定感が生まれるであろう。逆に言えば、この安定感がネックなのか。
異種格闘技ではないが、想像も出来ない人と競演して欲しいな。