2001年8月22日掲載
ranco D’andrea
quartet and"eleven”combination 1
Viva Veneto Jazz原盤      2000年8月録音

 リアワードから再発された1960年代イタリア・ジャズの名盤の中で知った1941年生まれのピアニスト、フランコ・ダンドレア。彼は、少年時代にはトランペットやサックスをたしなみトラディショナルなジャズに親しんでいました。やがてモダン・ジャズに興味が移っていく中でピアノを独学で学び、20台半ばからの活躍はリアワードからの再発盤を通して、ここで紹介してきましたね。

 1970年代にはプログレ・ロックにも手を出しましたが、1978年以降は自己のジャズ・トリオを率いて高水準の作品を量産し、その活動は現在まで続いている方です。

 その高水準のピアノを是非聴いてみたいと思っていたのですが、買ったのは最新の盤で、タイトル通りクァルテットと11人編成のバンドでの録音です。と書きながらクレジットを読むと、この二つの編成に、トランペットのSteven Bernstein がゲスト参加しています。編成は分かり難いのですが、その内容はどんなものでしょうかね。

20010822

 ダンドレアは壮大なアンサンブルを目指したのだろうが、散漫な印象が拭いきれない内容です。その中で各自に自由に演奏させた「datiles」が、そのゆったりした曲調も加わって、リラックスして聴けました。ただ、ピアニストとしてのダンドレアの個性には接することは出来ない1枚。

 次に彼の作品を買うときは、20年前のピアノ・トリオとして光り輝いていたと言われる時期の作品にしよう。