今回ジャスミンからCD復刻されたテンポの中で、ヘイズの作品は3枚あり、これがラスト。
1958年に吹き込まれ、今回のCD復刻と同タイトルでEPで発売されたヤツ。タイトルの意味をクレジットから判断すると、様々な楽器をヘイズが持ち替えで吹き込んでいることらしいね。
もう1吹込み収録されていまして、1959年12月にクァルテットで吹き込み、「tubby's groove」というタイトルでLP発売されたヤツです。
この時期ヘイズはロニー・スコットと「ジャズ・クーリエーズ」を結成していた時期ですが、両セッションともに、スコットは参加しておりません。
EP盤の方はオーバー・ダヴィングで、どうでもいい内容。
対照的なのは、LP盤。感情たっぷりのテーマと、豪放で畳み掛けるアドリブに圧巻。1曲だけヴァイブを演奏しているのは、ご愛嬌だが、ただただ圧倒されるだけの素晴らしい内容。この時期のテナー・ジャイアントに彼の名前が刻まれるべきだが、全く彼を無視しているかのような日本のメディアの扱いによって、日本では「知る人ぞ知る」ミュージュシャンになっているのが、非常に残念ですな。
正しくこれは名盤であり、持っていない人がいれば絶対に薦める作品です。いつまでも店先にないよ、これ。