アポロの有人月面着陸は記憶にあるが、当時のソ連が人工衛星スプートニクの打ち上げに成功した年には、僕は産まれておらんかった。で、その年に吹き込まれたのが本作品で、ジャケはもろにその写真。しかも1曲目のルーのオリジナル曲も、「スプートニク」。ルーのブルーノートへの4作目にあたる本作品は、3管編成です。フラー(tb)、バード(tp)、クラーク(p)が参加しております。
アメリカはスプートニクの成功に刺激を受けて、宇宙開発を進めたとか。ここでは、ハード・バップの熱き心を有する若いジャズメンの、猛烈な勢いで邁進する演奏が突き抜けて来ています。やはり、「スプートニク」。ルーの圧倒的好演に触発されてのフラー,バードの快演。ジョージ・ジョイナー(b)とテイラー(d)の強烈な演奏に対抗しているクラークのピアノ。たまらないぶつかり合いが、この時代の持っているエネルギーを物語っている作品です。