何枚もの作品をプレスティッジに残しているマクリーンですが、これがプレスティッジへの最初のリーダー作になります。メンバーは、ドナルド・バード,エルモ・ホープ,ワトキンス,テイラーという豪華な顔ぶれですよ。
1曲目のマクリーン作のタイトル曲、スロー・ブルースが良いデキ。出だしからマクリーンの塩辛いアルトに乗って、出鱈目英語でブルースを口ずさむ自分に苦笑い。そんだけ歌心があるフレーズで、続くバードのミュート・トランペット、更に続くホープのピアノも凄く歌心。熱気溢れるという言葉は似合わない軽いセッションですが、それで内容が高いのがこの時代ならでなだね。この録音の時点では、マクリーン23歳。風格すら備えた演奏は、10代後半でモンクとセッションし、20歳辺りの2年間マイルスと共に過ごし(本当にホテルで協同生活)てたことから身に付いてきたんだろうな。風格マクリーンのリラックスしたブルースと、豪華メンツの軽く決めた演奏を楽しむ1枚ですな。