2001年11月19日掲載
Mac Chrupcala       In Newport
Seaside原盤          1995年録音

 いやさ、ニュー・ポートってタイトルがでかくジャケに書かれているから、てっきりニューポート・ジャズ・フェスの実況物だと思ったんですよ。ピアノ・トリオということもあって、そんな駄盤は無いだろうと考えましてね。でも、スタジオ録音もの。

 内ジャケに写っているメンバー達を見ると、ホテルのラウンジで演奏して、生計を立てているというイメージ。Mac Chrupcalaというピアノにしても、ベースのDave Zinno、ドラムのJohn Anterも全く知らない方々。中古に流れてくるのが正解の盤なのかな。

20011119

 偉大な喜劇役者であり映画監督であったチャップリンは、素晴らしいメロディを作る人でもあった。ジャズで演奏されている彼の作品と言えば、「smile」である。デクスター・ゴードンの名演が思い浮かぶ方も、多いであろう。

 この作品でも、悲しみをさらりと受け流しているようなメロディを、軽快なタッチで演奏しています。その意味では、「in the wee small hours of the morning」でも、絶妙なタッチが聴けます。このトリオが叩き出すメロディは、実に気持が良いもの。アップ・テンポでリズミカルなのは当然なのですが、ミディアムからスローをここまで演奏出来るということは、他の作品も大いに期待出来るトリオと言えますね。