2000年3月12日掲載
Red Garland       Soul Burnin’
Prestige原盤       1960年7月録音

 リーダー作やサイ ド・マンとして数多くのプレスティッジのセッションに参加してきたピアニスト、レッド・ガーランドの作品です。これは、2つのセッションから、録音後暫くしてから寄せ集めた盤です。オリバー・ネルソン (ts,as)、リチャード・ウィリアムス(tp)の入ったクィンテットでのA面。サム・ジョーンズ(b)、アート・ テイラー(d)とのトリオでのB面。 A・Bの色の違いを1枚で楽しめるのでしょうけど、アルバム1枚を 通しての統一感は期待出来ないでしょうね。激しく燃え上がるようなジャケのような熱気を、期待するのではないかなぁ、聴く人は。

20000312

 B面のトリオでの3曲は、ガーランドにとっては当たり前の出来の、寛いだ演奏です。凄いのは、A面。“green dolphin street”“if you could see me now”と いう有名曲での演奏です。基本的にはトリオでの演奏の場面が多いのですが、そこではリラックスした雰囲 気の中にも睨みが利いています。深みと言うべきかな、それとも凄み、本当に充実しております。トリオ演奏の後、サックスとペットを入れるタイミングも絶妙です。ネルソンもウィリアムスも、ガーランドの快演に応えて、引き締まった演奏を聴かせてくれており、これはガーランドの隠れ名盤と言える作品でしょう。