2000年1月9日掲載
Francesco Nastro      trio dialogues
Jazz Club原盤           1996年10月録音

 昨夏頃にSJの輸入盤紹介コーナーでこのジャケを見た時は、お坊ちゃまピ アニストのようで内容もペケだろうと、無視していました。12月に入って渋谷のユニオンの新譜コーナーに置いてあったのを見て、更にその印象が強くなったのです。 が、お店の手書きのコメントに「今年売れたピアノ・トリオです」って書いてありま してね。この表現に弱く、購入した次第です。レーベル名なのですが、正確にはJazz Club Napori "Bill Evans" です。エヴァンス系のピアニストを紹介するレーベルなのかな。共演はゲイリー・ピーコック(b)とピーター・アスキン(d)、手堅い布陣ですね。 フランセスコ・ナストロのオリジナルを中心とした11曲が収録されていますが、お坊ちゃまピアニストの本当の姿は、どんな演奏なのでしょうかね。

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 エヴァンス風といよりピエラヌンツィ風と表現した方がいましたが、どっちにしろ美しく清らかなピアノ系です。 聴く前から分かっていましたけどね。ナストロは円熟味で聴かせようとしているのですけど、そこまで深く掘り下げられた演奏ではないですね。何と入ってもメインはオリジナルのタイトル曲。これは3部構成なのですが、Ⅱのハツラツさが良いです。やはり若さを感じられる演奏のほうが、まだ彼には向いているのでは。ピーコックのベースが幾分頼りない彼のピアノを随所で助けています。