2000年1月10日掲載
Joel Weiskopf       The Search
Criss Cross原盤     1998年12月録音

 ジョエル・ワイスコフというピニストの初リーダー作品です。お兄さんのウォルトという方はこのレーベルから何枚かの作品を発表しているようですけど、残念ながら聴いたことがありません。オリジナルの3曲を含んだ9曲が収録されていまして、60分を超える演奏時間です。ピーター・ワシントン(b)、ビリー・ドラモンド(d)のサポートを得てのピアノ・トリオ作品です。デビュー作とては、恵まれた環境での吹込みですね。

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 甘さを押えながらも、美しいピアノです。 その美しの出し方も上手いですね。しかしながら、きらめくジャズ・ピアニストが数多いる中では、このワイスコフは埋もれてしまうのではないかな。頭一つ出すためには、何が必要か。“red's blues”が唯一のブルースさを味わえる曲なのですが、ここで聴けるブルース・フィーリングが更にプラスされれば、面白い演奏になるのでは。また直感として、この人はライブで火がつくタイプ、こう睨みました。ブルース曲を多くしたライブ盤、そんなワイスコフの作品が発売されれば、話題になると思います。