1999年7月24日掲載
David Murray and Low Class Conspiracy
vol2:holy siege on intrigue
Circle原盤                        1977年8月録音

 クィンテットでのアムステルダムでのライブの続編です。マレイはデビュー アルバムでモリスの曲を取り上げており、前から親交があったのでしょうね。モリスはこれ以降マレイに曲を提供したり、ビッグバンドの指揮をとったっりと、演奏以外の面でもマレイと深い関わりを持つようになります。ドン・ピューレンは、少し意外なのですが、この録音以降マレイのリーダー作品で競演するのは14年後になってしまいます。スタンリー・クロウチは、この後のマレイのアルバムのライナー・ノートを度々書いており、マレイの良き理解者と言える存在なのでしょうね。さてこのアルバム、 “flowers for albert”は2度目の吹き込みなのですが、他の2曲は初出で、特にタイトル曲は42分という長い演奏時間になっています。Vol.1で30分の曲を長過ぎと感じたので、果たしてこの40分を超える曲は、どーなるのでしょうか。

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 さて42分の“holy siege on intrigue”、完全に欧州流フリージャズです。ロフト・シーンでの演奏からはかけ離れております。やはりその土地で要求されることがあるのかなぁ。この曲、最初の17分がピアノ、 続く7分がベースをフューチャーしており、マレイとモリスの管2本が登場するのは曲が半分を過ぎてからです。待ちに待ったという感じで、フリーキー・トーンの連続。このような演奏形態ではテーマらしいメロディは不要なのかと感じていたら、最後の2分で全体のリズムが変わり、テーマらしきものの演奏が始まりました。聴くのにも体力が要りますよ。最後の曲“flowers for albert”では、明るい テーマ・メロディを純粋に、そして楽しそうに歌い上げられています。最後にホッとした気にさせてくれますよ。