1999年4月21日掲載
Baby Face Willette     stop and listen
Blue Note原盤           1961年5月録音

 オルガンのベイビー・フェイス・ウイレットは、ゴスペル・バンドで各地を巡演した後、チャーリー・パーカーの影響を受けてジャズに転向した人で す。この録音の時期にシーンに浮上しましたが、この後再びローカルミュージュシャンとしての活動に戻りました。このアルバムの前作“フェイス・ツゥ・フェイス” ではテナーを加えたカルテット編成でしたが、ここではギターにグラント・グリーン、ドラムがベン・ディクソンというトリオ編成になっています。3人の良いコラボレー ションが聞きたいところですね。

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 ピアノを聞くならベースとドラムとのトリオ編成が一番人気のように、オルガンをじっくり聞くならギターとド ラムを加えたトリオが、一番良いのではと思います。でもどちらも、アルバム1枚を聞かせるのには、創造力とトリオとしての完成度が重要になってきます。このアルバム、流した部分はあるものの、要所に良い曲、良い演奏が散りばめられてます。スタンダード“ウィロー・ウィープ・フォー・ミー”でのアーシーな演奏、ウイレットの オリジナルのタイトル曲では心に残るメロディー、“アット・ラスト”での歌心などが聞けます。R&Bに流れそうな場面もあるこのアルバムも、これらの演奏で好アルバムになっています。