通常はart blakey and the jazz messengersとなっているのだが、ここではブレーキー単独のクレディットで且つジャケットには、the jazz messengers featuring art blakeyとなっています。録音も、JMに何度かある黄金時代の狭間の年ですよね。昔2~3回聴いただけですけど、ドラムソロがやたら長かった記憶があります。バンドリーダーとして50年代から80年代にかけて、優秀な若手を発掘し育ててきた彼の異色アルバムなのかな。ハード・バップ の夜明けを作ったブレーキーのこのアルバム、その辺を中心に聞いてみます。
最終曲でありタイトルチューンであるリチュアルが、この曲のメインであり、他の曲はアルバムの体裁を整えるためにあるような感じです。この曲は10分近い演奏なのですが、そのほとんどがブレーキのドラムソロです。やはりそれまでリーダーとしてバンドをまとめ、演奏はバッキングに徹して来た彼は、自分のドラムを前面に出したアルバムを作りたかったのでしょうね。ただアルトのマクリーンとペットのビル・ハードマンが参加しているだけに、2人の演奏とブレーキーのドラムを上手く絡めた演奏があれば、アルバムとしての完成度は高くなっただけに、残念です。