abby とはAbigail Aronson(b,vo)で女性。norm とはNorman Zocher(g)という人で、この二人は内ジャケの写真からすると、恋人のようですね。聞いたことのないギタリストであったのが、この作品への興味の第一。ジョン・アバークロンビーご推薦のギタリストのようです。それとピアノにBevan Manson が参加していること。この人のピアノ・トリオ作品が、良かったですからね。こんな理由で買うよと、渋谷のジャズ 専門店のご主人に言ったら、「俺はジョージ・ガゾーンが参加しているから仕入れたのだ」 と言われました。クレジットをよーく見ると、スペシャル・ゲストとして10曲中2曲吹 いてますね。でも僕は、ガゾーンって方、全く知らなかった。仕入れた方の考えとは違った買われ方をした、この作品です。
ガゾーン参加の2曲は、彼のテクニックと存在感で他を圧倒している、で他の曲での話しを。
ノーマンのギターは、多面性をみせていますが、個性がない印象の方が強いな。アビィーは最初はエレクトリック・ベースかと思っていましたが、しっかりとウッド・ベースと格闘していま す。ヴォーカルはね、単なるスキャット。マンソンのピアノは自身のトリオ作品に比べて、 妙に明るく演奏しています。しかし力強さがないだけに、パッとしないです。良いところ はね、“'til death do us part”での深遠な演奏。ここでのゆったりと弾くギターがノーマンには、合っていますね。マンソンも、彼らしさが発揮されていますよ。