1999年10月24日掲載
David Murray     Spiritual
DIW原盤        1988年1月録音

 前作のバラッズでこのマラソン・セッションの曲が全部出し切ったかと思ったら、もう1枚 発売されました。この作品の特徴としてはトラディショナルを3曲、“amazing grace” “nobody knows the trouble I've seen”“crucufixion”を演奏していることですね。このセッション2作目のディープ・リヴァーでもタイトル曲がトラディショナルでしたことから、2作目と同様にこの作品はバラッド演奏の気晴らしに用意されたものなのでしょうか。素晴らしいセッションも4作目は、聴く前は誰しも心配になるでしょうね。

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 ここまでの13年間のレコーディング活動歴の中で、リーダー作品だけで40枚近くの吹き込んできたのですが、全く同じ編成で4枚もの作品を残したのは初めてです。本当に息があった、各自が素晴らしいテクニック とセンスを持ち合わせている証拠でしょうね。この後も現在に至るまで、バレル、ホプキ ンス、ピーターソンの3人はマレイと付き合っていくのですが、このセッション以外では、この4人の録音はありませんね。まぁ、共に自己の活動で忙しい方々なのでいたしかありませんよね。で4作目のこの作品、ゴスペルを基調にした演奏になっています。多くのアメリカ人と同様にこの4人も幼い頃から教会に通っていたため、ゴスペルというのは彼らの音楽のルーツなのでしょうね。日本人の僕にも何故か、懐かしい響きを感じられる作品に仕上がっていますよ。