コルトレーンやマレイなど黒人テナーが好きな僕にとっては、シムズやゲッツなどの白人テナーは口直しのような感じで聞いてきました。このアルバムは名手シムズの代表作で、古めのスタンダードをミディアムテンポ以上で、スウィンギーに演奏しています。去年から聞く幅が広がってきた僕には5年ぶり位に聞くこのアルバム、どう感じるか。
ジョージ・タッカーのベース、ダニー・リッチモンドのドラム、デイブ・マッケンナのピアノというリズムセクションの演奏に、シムズのテナーがぐいぐい乗っていき、思わず口ずさみたくなるようなアルバムです。特にビリー・ホリデイの名唱で有名な "I cried for you" はまさにこの特徴が出ていて、シムズの歌心溢れるプレーは聞きものですよ。やはり名手の名盤ですね。