マカヤ・ンショコは1939年に南アフリカのケープタウンに生まれた。地元のローカル・ミュージシャンたちに稽古をつけてもらいながらドラマーとして実力をつけたマカヤは、1959年にダラー・ブランド達とバンドを結成し、ヨハネスブルグに行くが、バンドはすぐに解散した。マカヤはイギリスから来ていたミュージカルでの仕事を得てヨハネスブルグで仕事をし、そのままイギリスにも渡った。1961年に南アに戻ったマカヤは、南アでの最高のジャズ・ドラマーとなり多忙を極めた。そんな1962年にスイスで活動していたダラー・ブランドから声がかかり、マカヤは渡欧した。ブランドが1965年にNYに移った後もマカヤはヨーロッパに残り、フリー・ランスのドラマーとして活躍していた。
以上は、2014年に廉価国内CDとして発売されたものに封入されている解説からの抜粋です。私がSNSでこの作品を知ったのは昨年のことでした。インターネット・ショップで数ヶ月待って中古盤を入手でき、「今日の1枚」で取り上げることができました。
ハインツ・ザウアー(ts, ss)、ボブ・ディーゲン(p)、そしてイズラ・エッキンガー(b)との演奏です。
1960年代中盤以降のスピリチュアルでフリーな演奏様式を、4人がしっかりと吸収し、4人個性の塊で録音した作品です。ジャズ好き全員に受け入れられるものではないのでしょうけれど、ジャズ好きならば感じるところが多い演奏です。そしてこの4人は、ビバップからのジャズの流れを得ている方々であろうと感じる部分もある内容です。
私が持っているCDには、3曲が追加され、60分ほどの演奏時間です。今回聴いてみて私は、その追加曲の中の「ヘボイズマ」という曲での、4人のぶつかり合いに強く感動しました。
このような作品に出会えて、感謝です。