この盤は、発売当時からロング・セラーになっていた記憶があります。スリー・サウンズで名を馳せたピアニストのジーン・ハリスを、レイ・ブラウンが一線に引っ張り出した作品です。なお、アルバム・タイトルは「solar energy」との駄洒落であります。
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全盛時に比べればスピード感の衰えをハリスのピアノに感じますが、レイ・ブライアンの強力なベースのサポートを得て、落ち着いて楽しめるピアノ・トリオ作品に仕上がっております。ドラムのゲリック・キングには個性は感じなかったが、主役の二人を引き立てる役目を無難にこなしております。贅沢を言えば、個性派ドラマーが加わっていれば新鮮味のある作品になったのでしょう。しかし、それでは落ち着いて楽しめる作品にはならず、ベスト・セラーにもなたなかったのでしょう。