2008年12月10日掲載
Marcus Roberts         Deep In The Shed
Novus原盤                  1989年8月録音

 実はマーカス・ロバーツの作品を、“もう1枚”持っていたのです。6曲収録されていますが、参加メンバーは曲によって異なっております。クレジットだけ見れば、4管が4曲、3管が2曲となっており、管の使い方がこの作品のポイントなのでしょう。

20081210

 新主流派の香り薄めた上に、ディキシーの味わいを隠し味にした内容。実に分かりにくい表現ですが、内容は掴みどころがないもの。何か起きるだろうと思いながら聴き進んでも、これぞという展開なし。例えば『Mysterious Interlude』ですが、確かに事件が起きそうな雰囲気の緩やかな空気感に流れるあやしさを表現して始まる曲です。しかし何も事件が起こらず、妙な幕間は終わっていきます。
 まぁ、こんな演奏ですが、CD時代の作品にしては45分と短い時間で終わったことにが、唯一の幸いでした。