Elvin Jones
Heavy Sounds

録音日 1968年3月1日(年は多分、月は推測、日は決めつけ)
(掲示板掲載後に1967年6月19日録音と判明、いつかは差し替えます)
Summertime が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 さて録音日ですが、得られた情報は1968年録音だけです。従って推測するのですが、エルヴィンさんはこの年の4月からブルー・ノートにリーダー作の録音を開始しています。このことから今回の「Heavy Sounds」は、エルヴィンさんのインパルスへの最後のリーダー作と思われ、それは3月までのことと考えます。またこの年の1・2月の活動が記録されていませんので、ここでは勝手に3月の録音と推測しました。後はこのコーナーの決まりごとに従って1日の録音としました。

 さてこの「Heavy Sounds」を「今日の1枚」で取上げたのは、2007年11月4日のことでした。しかしそこでは、誰もが認めるエルヴィンさんとリチャード・デイビスの「Summertime」の名演デュオを、「ベースの真摯な演奏」との簡単なコメントに留めています。今回はもう少し詳しく感想を書きます。

pst09

つまみ食い後

 改めてジャケットを見て欲しい。男二人が紫煙を揺らしている姿はまさにアート。そしてクレジットをみれば、Elvin Jones and Richard Davisとなっている。この二人のデュオ演奏の「Summertime」がこの作品の大きな柱であることは、このジャケが主張しています。

 そしてその演奏は、リチャード・デイヴィスのアルコと強力な指弾きを存分に堪能し、あっという間の11分を味わえるものです。エルヴィンはサポート役。ドラム奏者のリーダー作品はドラム演奏炸裂ばかりだけではなく、メンバーを如何に引き立てるかが大きなポイントであることを実感します。

 私自身が聴いてきたリチャード・デイヴィスは、ドルフィーとの演奏、ミューズからのエピストロフィー等の1970年代、そしてここ10年程の低音シリーズとなるのですが、最も回数を聴いたのはここでの「Summertime」であります。

 ジャケと演奏がぴったりとあったこの作品、愛聴盤です。

(掲示板掲載 2016年4月23日から3日間)