Keith Greko
Journey

録音日 1993年10月13日(ジャケ記載データ)
Autumn In New York が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前
 キース・グレコの作品を「今日の1枚」で2006年8月22日に取上げた際には、無名ピアニストなどと書きました。しかし今ではそれなりにピアノ愛好家の間では知名度があるようです。そして「流暢なピアノ演奏という表現だけで、済ませたい演奏」と悪い感想を書いてしまっております。

 この作品に「Autumn In New York」が入っており、「つまみ食い」企画で10年振りに聴くことになったのですが、どのようにグレコの演奏が私に響くのでしょうか。

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つまみ食い後
 軽妙な演奏の中に深みが上手にブレンドされており、聴き応え十分の作品です。10年前の私の感想は、一体何だったのかと思いました。しかし、一般ジャズ・ファンの間では評価されてた訳ですから、私が10年かけて一般レベルに追いついたということでしょう。

 「Autumn In New York」は、霧がかかる森の中を彷徨っている際に街の喧騒が微かに聞こえ、このまま森を彷徨うか喧騒に戻るかを思い悩む主人公の姿が浮かぶような演奏です。素敵な演奏に出会えたことに感謝し、長年考えていた「つまみ食い」企画を始めたことを良かったと思い、聴き終えました。

(掲示板掲載 2017年4月12日から3日間)