John Lewis
The Wonderful World Of Jazz

録音日 1960年9月8日(ジャケ記載データ)

Body And Soul が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 ジャケットには、ジョン・ルイスが邸宅のベランダに立つ姿が写っています。その後ろには芝生の大きなお庭、その奥には湖と、大邸宅であることが伝わってくる写真です。こんな家に住めば、「The Wonderful World」と大声で叫びたくなるのでしょう。

 「今日の1枚」で2016年6月8日に取り上げた際に、そして「I Remember Clifford」でのつまみ食いで取り上げた際にも、私は「Body And Soul」の演奏を絶賛しました。そんな演奏について今回のつまみ食いで何とコメントすれば良いのかと思っていますが、先ずは聴いてみます。

pbs35

つまみ食い後

 この作品はギターいりカルテットを中心に、各曲で演奏者を追加していく構成です。「Body And Soul」ではテナーサックスのゴンザルベスとトランペットが追加されていますが、優雅さの中に男の嘆きが加わったような演奏内容です。

 今回聴いて感じたことは、ドルフィーがこの曲に参加していればとの思いです。ドルフィーは「Afternoon In Paris」などに参加していますが、豪邸の中で優雅に演奏される曲に適度の刺激を与える役割です。ドルフィーとしてはもっと暴れたかったのでしょうが、この作品の雰囲気を壊すことなく個性を出すのだから、大したものです。

 「Body And Soul」は15分を超える演奏ですので、少し注文をつけるとしては演奏が長すぎ。しかしドルフィーが加わったならば面白い場面も用意できたのでしょう。

 本当に豪邸で演奏していると思わせる演奏を聴き通しながら、そんな風に感じました。

(掲示板掲載 2018年9月24日から3日間)