Steve Grossman
with Michel Petrucciani

録音日 1998年1月23日(ジャケ記載データ)

Body And Soul が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 maharl photo & jazz を開設したのは、1998年の秋。その年の暮れには「今日の1枚」を開始。まだその時には個人運営のジャズサイトはそんなに多くありませんでしたが、よく1999年には日を追うごとにその数が増していきました。そんな時に、今日のつまみ食い盤であるグロスマンさんのペトルチアーニの共演盤が、輸入盤新譜コーナーに並びました。

 なぜこんなことを書くかといえば、雨後の筍のように登場して来た個人ジャズサイトの多くで、この作品のジャケを掲載していたのです。弊サイトのように作品レビューとしての引用掲載のサイトもありましたが、多くはジャケ写をそのままトップページに登場させていました。

 そんな時期に売れた新譜の中で、インパクトのあるジャケットだったのでしょう。内容に関しても売れていたということで、世間の評価も高かったこともその理由なのでしょう。

 そんな印象の強い本作品を「今日の1枚」では、2000年1月8日に掲載しました。「緊張感溢れる強烈な歌心のぶつかり合い」との感想を書きましたが、「Body And Soul」を中心に聴く今日はどんな感想になるのでしょうか。

bs23

つまみ食い後

 ピアノだけで1分、カルテットでの演奏になりグロスマンのソロが2分半、そして二人のソロの交換と続いて行く演奏内容は、二人の共通の知人を忍んでの演奏のように感じました。人を思う心の深さが、それぞれの個性とともに優しさを伴って表現されています。

 他の曲でも色合いは少し変わっても、同様な内容です。18年前には「緊張感溢れる強烈な歌心のぶつかり合い」とコメントした私ですが、今日は「優しさ溢れる強烈な歌心のぶつかり合い」との印象です。

 18年前のインターネット普及期に、多くのジャズファンを魅了した作品であることを、改めて実感した次第です。

(掲示板掲載 2018年5月18日から3日間)