Mark Turner & Tad Shull
Two Tenor Ballads

録音日 1994年12月30日(ジャケ記載データ)
Autumn In New York が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前
 テナー・サックス奏者二人のコ・リーダー作品に「Autumn In New York」が入っておりました。この作品は「今日の1枚」で、2000年12月17日に取上げました。そこで「この盤は2曲くらい選んで聴くといい作品」と書き、まるで1枚通して聴くのが辛いような感想でした。今回はどのような感想になるのでしょうかね。人気者だったと記憶するマークさんと、渋い存在のタッドさんの演奏、私はこれに17年振りに触れることになります。

pan01

つまみ食い後
 この曲は1934年に初演となった「サムズ・アップ」というレビューの最後の曲として使われたもので、バーノン・デュークが曲だけではなく詩も作ったものです。その後にルエラ・ホーガンが歌いヒットし、1950年代からはバラッドのスタンダードとして存在感をみせた曲になりました。歌手が取上げることが多いのですが、テナー・サックスではデクスター・ゴードンが素晴らしい演奏を残しております。

さてこの二人の演奏なのですが、しっとりと歌い上げる演奏はなかなかのものです。しかしながら折角テナー・サックス2本で演奏することの妙を聴かせて欲しかったです。作品全体通してみると、2本のテナー・サックスでただただしっとりとバラッドを歌いあげており、17年前の感想は当然のものとの思いで、今回も聴き終えました。

(掲示板掲載 2017年2月12日から3日間)