Wilbur Ware
The Chicago Sound

録音日 1957年10月16日(ジャケ記載データ)

Body And Soul が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 ここ1年、私はシカゴという地名に敏感であります。音楽絡みなのですが、ジャズではないので、詳しいことは別の機会に書きます。

 さてジャケット。タイトルからしてシカゴ以外の都心を俯瞰で撮ったなどはないことなので、シカゴのどこか特定したくなりました。Googleマップは実に便利なものであり、すぐに場所を特定できました。ミシガン湖からシカゴ川に入り3つ目の橋、ミシガン大通橋が、ジャケ手前に映る橋であります。当然ながら60年以上が経過している今では、様相が異なってきています。ジャケのシカゴ川に小舟が見え、その右横には5階建ほどの倉庫のようにも見える建物が見えます。ここに現在あるのは、トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワーであります。2009年に完成した建物で、92階建であります。時の移り変わりを感じたところで、本題へ。

 ベース奏者のウィルバー・ウエアのリーダー作に豪華メンバーが参加している本作を「今日の1枚」で取り上げたのは、2008年4月16日のことでした。「2管が和気あいあいと陽気なジャズを聴かせています」「ジャズの楽しさが伝わる作品」と感想を述べています。何しろ、グリフィンとジェンキンスが吹いているわけですからね。今日は主役のウィルバー・ウエアに注目しつつ、10年前はコメントしなかった「Body And Soul」を中心に聴いてみます。

pbs26

つまみ食い後

 ベースがメロディを奏でながら始まる「Body And Soul」ですが、すぐにグリフィンが吹き始めます。ウィルバー・ウエアにもっと光をと思いながらも、グリフィンが主となるのは致し方ないのでしょう。またこの曲の演奏は、この作品全体の中では埋もれてしまう印象があります。良かった演奏はとなりますと、10年前の感想と同じでありました。

 最後にジャケに話を戻しますが、シカゴ川左側手前の道路の様子が今とは違うものです。場所特定に際してはそこが引っかかったのですが、間違いはないでしょう。

(掲示板掲載 2018年7月12日から3日間)