録音日 1992年4月20日(ジャケ記載データ)
Body And Soul が収録されている作品をつまみ食い
つまみ食い前
目力鋭い本盤を「今日の1枚」で取り上げたのは、2006年1月10日のことでした。
録音当時64歳のエルヴィンが若手の3人をフロントに据えての本作品について、「若さの勢いを体一杯に浴びる作品と感じましたので、このプロデュースは成功ということでしょう」と述べて、「Angel Eyes」と「My Romance」について、私は感想を書いておりました。今回のつまみ食いでは「Body And Soul」の出来について、感想を述べたいと思います。
つまみ食い後
この作品吹き込み時点では20歳だったトランペット奏者ニコラス・ペイントンは、私はサイドマンとしてその演奏に接しているだけです。この時期のニコラスはヴァーヴと契約する前であり、まだまだ世に名前が知られていない時期でした。その後の彼はコンスタントに作品を発表して行き、また1997年にはグラミー賞を受賞するなど、まさに大活躍をして今日に至っております。そんな彼はこの時期にエルヴィンに可愛がってもらっており、それがヴァーヴの目に留まったのかもしれません。
エルヴィンは流石に新人に目をつけることが巧い方です。ニコラスの才能を見抜き、この作品ではニコラスのペットをフューチャーして、エルヴィンとベースのジョージ・ムラーツのトリオで「Body And Soul」を演奏しています。あまりにも有名なこのスローナンバーを、感情たっぷりに堂々と吹いている姿は流石です。それを成り立たせたエルヴィンも流石と言ったところ。
このアルバム名へのエルヴィンの思いを改めて気付いたのと共に、64歳エルヴィンもまだまだ若いもんだと思って、つまみ食い聴きを終えました。
(掲示板掲載 2018年9月15日から3日間)