Chris Connor
Double Exposure

録音日 1961年1月23日(ジャケ記載データ)
Summertime が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

  「Summertime」と言えばガーシュウイン、クリスは1957年にガーシュウイン集を吹き込んでおります。しかしそこでは何故だか「Summertime」が取り上げられませんでした。CD時代に入りこのガーシュウイン集に「Summertime」が追加された際には、1957年に吹き込んだもののお蔵入りになったと録音だと思った方々も多かったと思います。しかしそれは、1961年に録音された「Double Exposure」に収録されていたものなのです。CD化で収録時間に余裕ができて、それならばガーシュウインの他の曲をとの判断だったのでしょう。

 さて「Double Exposure」ですが、「今日の1枚は」では2005年9月8日に取上げました。「このファーガソン楽団とコナーの組み合わせは、楽しめるものである」とコメントしました。
 この時期にクリスの作品を続けて「今日の1枚」で取上げておりました。その後もクリスの作品を取り出しては聴いてましたが、正直この「Double Exposure」を聴くことはありませんでした。
 従って干支が一回りした今回、この「つまみ食い」企画により、再び聴くことになります。「Summertime」を中心に楽しんでみます。

pst26

つまみ食い後

 第14代のケントン・ガールズのクリスが、ケントン楽団でメイナード・ファーガソンと一緒だったのは、ほんの一瞬のことでしたが、互いに知った仲だったのでしょう。1960年に二人が再会しツアーに出て、その数年後に誕生したのが本盤ですが、二人の楽しい雰囲気が最初から最後まで感じられる作品になっています。

 「Summertime」においては、思わずステップを踏みたくなるリズムで始まり、この曲のメロディに他とは違う雰囲気を加えたものになっております。アトランティックのクリスの作品群の中では埋もれた印象のものですが、素敵な作品であることは間違いありません。 

(掲示板掲載 2017年1月12日から3日間)