Caecilie Norby

録音日 1994年9月17日(ジャケ記載データ)
Summertime が収録されている作品をつまみ食い

つまみ食い前

 デンマーク出身の女性歌手セシリア・ノービーは、既に20枚近い作品を発表しております。「今日の1枚」では、彼女の作品を3枚取上げてきました。その感想は芳しくないもの。最初に取上げたのが本盤で、2000年12月7日のことでした。「ハスキー・ヴォイスでしっかりと歌い上げるお方」としながら、「無難なアルバムの仕上がり方ですが、今一歩の決め手が薄い」と酷評。しかしながら、その後も2枚取上げているところをみると、私の中で彼女が化けることを期待していたのでしょうね。

 「Summertime」を中心に聴く今回、未だに活躍し続けている彼女の歌声が私にどのように響くか、楽しみです。

pst24

つまみ食い後

 少し大人の色気が加わってきた女性が、恋への思いを歌っている作品であり、バックとの相性の良さも加わり、ゆったりした心で聴ける作品です。16年前とは大きく異なった感想となりました。これは私の気持ちが、多少はゆったりとなってきたことによるものでしょうかね。

 面白かったのは「Girl Talk」です。間奏で複数の女性のお喋りが入っておりますが、その中に日本語がありました。「どうかその辺は心をゆったりと持って」「少し我慢して頂けるように」とのものです。16年前は気付かなかったのですが、16年前の私に言っているようで、不思議な思いで苦笑いをしてしまいました。

 さて「Summertime」。小川流れる横にある家で、ロッキングチェアで揺られながら干してある洗濯ものを眺めて、愛する人の帰りを待っている女性の姿が頭に浮かびました。ランディ・ブレッカーのトランペットの調べとノービーさんの歌がピッタリとあう、さらっとしながら深みも感じさせる内容でした。

(掲示板掲載 2016年11月21日から3日間)