録音日 2000年3月13日(ジャケ記載データ)
Like Someone In Love が収録されている作品をつまみ食い
つまみ食い前
「冴えない男」とガザロフさんのジャケの姿を酷評し、ある曲については「深みが無く流しただけの演奏」とこれまた酷評し、しかしながらソロで演奏したものについては「リリカルな演奏」と褒め、まとめとして「結構間口が広いピアニスト」と結んだ感想を私が「今日の1枚」に書いたのは、2001年1月22日のことでした。
要するに、如何様にも解釈できる演奏だとの感想だったのでしょう。酷いことを書いてしまったと後悔するのか、17年経っても同じ感想になるのか、今日は「Like Someone In Love」を中心に聴いてみます。
つまみ食い後
抽象画を描いているような感じで演奏が進んでいくのですが、それが活かされる場面が少ないのが残念な作品です。その世界は、スローな演奏でかつベースがしっかりとタイムをキープしている場面で、良さを発揮しています。しかしながらそんな場面が登場するのは少ない時間に限られています。
「Like Someone In Love」はミディアム・テンポでそんな良さが登場する場面がなく、寂しい結果でした。
ソロで演奏した「Round Midnight」がベースとのデュオだったら素敵なものになったのにと思いながら、聴き終えました。
さてこの作品を吹き込んで以降のガザロフさんですが、多彩な活動をしているようです。彼の良さが発揮されるのは、このようなジャズ作品でないのではとも感じました。
(掲示板掲載 2018年2月12日から3日間)