録音日 1959年9月21日(ジャケ記載データ)
Just In Time が収録されている作品をつまみ食い
つまみ食い前
Witchcraftとは、魔法,魔術,魔力との意味で、魔女と関連付けられている言葉です。ジャズ作品ではこの「Witchcraft」を取上げている作品は少ないのですが、それはこの曲が世に登場したのが1957年であるからです。当初は陽の目を見ませんでしたが、翌年にシナトラがこの曲を大ヒットさせて、スタンダードとなったのです。
何故この曲の話から書き始めたかというと、ジャケットであります。何故に左目だけを、あのように色遣いで表現しているか、前から気になっていました。アルバム・タイトルのような魔女の魔術からは正反対の、魅力的だが何事にも不器用な女性の姿を感じてしまいます。
この作品を「今日の1枚」で取上げたのは、2005年8月13日のことでした。そこでは褒めていますが、どのように素敵なのかには触れずにおりました。今日は「Just In Time」共に、タイトル曲にも注目して聴いてみます。
つまみ食い後
さてクリスさんの「Just In Time」。「丁度いい時に、あなたは私をみつけてくれた。以前は自己を見失っていたりしたけれど、もう恐れない」との歌詞が印象的なこの曲ですが、クリスさんは気だるい感じでこの曲を歌っております。それはそれで大人の女性の魅力を感じるものです。そう考えれば、気だるい感じではなく、幾つもの恋の悲しさを乗り越えてきた女性の、恋に落ちても落ち着いている姿をクリスさんは表現したのでしょう。気だるいとの感じたのは、私の恋愛経験の浅さ故なのでしょう。
そして「Witchcraft」ですが、思い通りに恋を進められない女性の願いを感じるクリスさんの歌です。そうするとジャケの左目は、魔法を欲しがっている恋に不器用な女性を表現しているのかと思いました。
(掲示板掲載 2017年8月12日から3日間)