Brad Mehldau
places

録音日 2000年1月25日(ジャケ記載データ)

ソラ ジャケ作品をつまみ食い

つまみ食い前

 いくつかの街に住んできて、思い出深い行きつけのお店が、それぞれの街にあります。その一軒一軒を思い浮かべると、その時々のことを思い出します。そんな20軒近くのお店ですが、窓からの景色が印象に残っているお店は、一軒もありませんでした。

 このメルドーさんの作品のジャケにあるお店は、大きな窓が印象的な路面店です。私の行きつけにこのようなお店があれば、印象深いものになったことでしょう。

 この作品は「今日の1枚」では2001年1月14日に、「イス ジャケ作品をつまみ食い」では2019年11月に掲載しました。その時々の感想を、素直な気持ちで私は書いていたようです。今回のつまみ食いでは、窓越しに見える青空に雲、こんな風景が頭に浮かぶ曲を探したいと思います。

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つまみ食い後

 メルドーの特徴を書いている個人のページを、いくつも読んでみました。私が感じたのは、多くのページがメルドーに対する特徴表現のお困りの様子が伝わってきますし、長文になるページが多かったです。

 その気持ちはよく理解できるなと感じながら、かつて「不良がかったキース・ジャレット」とあっさりと書いた自分を思い出しました。

 ワルの世界に憧れを持つ、義理人情と裏切りの世界に惹かれる、こんな気持ちは男性ならば誰でもあると思います。だからこそギャングというテーマは、いつの時代も、どこの国でも、多くの映画で扱われてきたのでしょう。

 そんな気持ちをこの作品のメルドーさんの中に感じた今回のつまみ食い、青空は似合わないと思いながらも、ルドーさんの根は青空のように健康的なのかとも思い、自分自身にも重ねながら聴き終えました。



(掲示板掲載 2020年12月15日から3日間)



参考資料 高橋健司著、空の名前(改訂版)、東京:角川書店、2004年
(文中ではソラ資料と表記)