録音日 1959年8月10日(ジャケ記載データ)
イス ジャケ作品をつまみ食い
つまみ食い前
「イス ジャケでつまみ食い」企画のために本作を拾い上げた時に、ピアノ奏者が座る椅子を見て、私は「分かってないなぁ」と呟きました。しかし調べればピアノ椅子は、背もたれ無しと有りに分類されるとのこと、「分かってない」のは私でありました。
2009年4月11日に「今日の1枚」で本作を取り上げた際には、油井正一と大橋巨泉の本作に関わる出来事を書いて、私の感想らしきことは殆ど書いておりません。今回の「つまみ食い」では、しっかりと感想を書きます。
つまみ食い後
念入りに準備をしてリーダー録音に臨んでいただけあって、バラエティに富むシルバー作の曲を並べており、巧妙なアルバム作りとなっています。また既に長い活動歴のメンバーだけあって、特にフロントのブルー・ミッチェルとジュニア・クックの存在が活きております。
この二人に焦点を当て、またシルバーのピアノの冴えを際立たせる演奏は、本作がハード・バップの傑作と言われるのも、当然のものです。
ジャケにある背もたれ有りのピアノ椅子が、この録音の際には軋んでいたのではと思うほどの、白熱の演奏でした。
(掲示板掲載 2019年5月12日から3日間)
参考資料「Brutus Casa特別編集 超・椅子大全!」東京:株式会社マガジンハウス発行、2005年(文中ではイス資料と表記)