録音日 1965年8月11日(ジャケ記載データ)
マイク ジャケ作品をつまみ食い
つまみ食い前
このマイクもシュアSM58でしょうけれど、ジャケの写りだけでは判断できません。ジャケのシルヴィア・シムズさんはそのマイクにフォルダーを付けて、そのフォルダーを持って歌っています。ハンドマイク何のに何故? と思いますが、これが彼女のスタイルなのでしょう。
ジャケの様子とは違い、スタジオ録音の本作を「今日の1枚」で取り上げたのは、2001年5月5日のことでした。私はそこで「ギター・トリオがバックの女性ボーカル好きには、堪らない1枚です」と書いたのですが、久しぶりにそんな1枚を楽しんでみます。
つまみ食い後
低めの声でハスキー、そしてジャズ心、そんなシルヴィアさんの歌に包まれます。日本では女性ヴォーカル愛好家の方々には高い支持を集めているシルヴィアさんですが、私のような普通の女性ヴォーカル好きには、あまり縁のない方です。私の場合はプレスティッジを集めていた縁で出会った方ですが、彼女の作品で持っているのは本作だけです。
私が持っているCD国内盤の岩浪氏の封入解説に、アメリカのジャズ界の方々の彼女に対するコメントが掲載されております。
トニー・ベネット
「シルヴィアは感じたままにしか歌わないし、彼女は歌そのものに生きている。そして選曲は彼女の人生経験そのものなのだ」
「シルヴィアはナット・キング・コール、メル・トーメ、サラ・ヴォーン、ビリー・エクスタイン、ビリー・ホリデイとともにポップ・ミュージックのホール・オブ・フェイムに入るべき人だ」
エド・エイムス
「彼女の歌にはハートがあり、暖かで、フィーリングがあり、ソウルがある」
ジャック・ジョーンズ
「シルヴィアはウォームで真実のひびきをもっている。彼女はいつもぼくのフェイヴァリット・シンガーだ」
エロール・ガーナー
「彼女は現代における最高のショウ・シンガーであり、ユニークでリラックスしたスタイルをもち、つねに個性的だ」
そんな彼女の作品を、今回のつまみ食いで楽しみました。
(掲示板掲載 2020年1月24日から3日間)
参考資料「Sound Designer 2018年6月号 マイク読本」有限会社サウンド・デザイナー発行(文中ではマイク資料と表記)