Benny Bailey
Soul Eyes

録音日 1968年1月11日(ジャケ記載データ)

マイク ジャケ作品をつまみ食い

つまみ食い前

 ドミシルというジャズクラブは、1965年から1981年までミュンヘンにあったジャズクラブです。国際的に有名なジャズクラブだとウィキペディアにありますので、数々の名演が行われていたのでしょう。今このクラブをネットで調べますと、このベニー・ベイリーのライブ作品が多くヒットします。

 さてジャケットを眺めますと、マイクは何本もステージ上にセットされていますが、トランペットを吹いているベニーさんにはマイクは用意されていません。100人ほどの収容人数ですの生音だけで十分なのでしょうが、それを言ったら他の楽器も同じですので、このマイク無しが気になりますが、考えても答えの出るものではありませんね。

 本盤を「今日の1枚」で取り上げたのは、1999年5月30日のことでした。私はやけに熱を込めて感想を書いておりましたが、今日はジャケを眺めながらこの日の100人ほどの観客の反応を楽しみます。

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つまみ食い後

 ジャケに写っている観客は斜に構えてジャズを静かに理解していくように見えますが、本作での観客の反応は熱狂的なものです。その要因はホーンの二人の熱演にもよるものですが、やはりマルの生気あふれる演奏が観客を熱狂させている最大の要因だと感じました。

 マルはピアノがメインの演奏形態でも存在感あるピアニストですが、このような管楽器入りのバンドでの演奏でも力ある演奏でバンドを盛り上げていく才のある方です。そんな姿はドルフィーとリトルのファイブ・スポットを筆頭に幾つかあり、本盤もそんな1枚でしょう。


(掲示板掲載 2019年6月15日から3日間)


参考資料「Sound Designer 2018年6月号 マイク読本」有限会社サウンド・デザイナー発行(文中ではマイク資料と表記)