録音日 2002年10月14日(録音日の翌日)
楽器ケース ジャケ作品をつまみ食い
つまみ食い前
今回のつまみ食いテーマで10作取り上げるのですが、楽器ケースを主役にしたジャケはこの1枚です。荒涼とした中に朽ちた白木、物語を感じるジャケットになっています。この撮影の際にケース内にベースが入っていたのかは違う話になりますが、私はこの白いベースケースの強い存在感から、中にはベースが入っていたと思っています。
そんなジャケのテリエ・ゲウェルトさんの本作を「今日の1枚」で取り上げたのは2008年11月16日のこと、また「Body And Soulが入った作品」でつまみ食いしたのは今年の7月のことでした。どちらでも、ベースとピアノのデュオ作品の絶妙な仕上がりに感心したものでした。
今回のつまみ食いでは、ジャケのイメージを含ませるものを感じたいと思っています。
つまみ食い後
いくら名手でも至極の名演をする瞬間は、そうは訪れないものなのでしょう。ましてやベースとピアノ、両者ともにそのような瞬間が訪れること、ましてやそれがライブとなれば、なおさらでしょう。しかし見方を変えれば、二人だからこそ、ライブだからこそ、この作品で聴けると瞬間があったとも言えるのでしょう。
さてお題に掲げた「ジャケのイメージを含ませるものを感じたい」ですが、こじつけで言えば、奇跡の瞬間なのでしょう。8年前の東日本での悲劇、それをペナンからNHK海外向け放送で見ていた私には、「奇跡の一本松」が強く印象に残っています。この作品のジャケからも、それを連想しています。そしてこの演奏からも。
(掲示板掲載 2018年11月12日から3日間)