Pim Jacobs
Come Fly With Me

録音日 1982年1月3日(年はジャケ記載、月日は決め打ち

楽器ケース ジャケ作品をつまみ食い

つまみ食い前

 ボーイング747、愛称「ジャンボ」をバックにしての3名は、ピム・ヤコブス率いるピアノ・トリオです。先ずはベースをソフトケースに入れて抱えているのは、ルード・ヤコブスさんです。このケース入りベースを抱えてタラップを登って行く、或いは降りてくることは無理なので、これはジャケ撮影用なのでしょう。真ん中は主役のピム・ヤコブスさん、ピアノ奏者ですので楽器ケースを持つことはなく、ブリーフケースを持っております。ひょっとしたら譜面が入っているのでしょうかね。

 悩んだのが残る一人の、ドラム奏者ピーター・イブマさんです。右手に持つのはガーメントバックにも思うし、シンバルケースにも見えます。ガーメントバックならば厚みがあり過ぎるし、シンバルケースならば下の方にも丸みがもう少しあるもの。

 兎に角、ベースのケースは間違いなしなので、今回のつまみ食いで取り上げます。1999年2月17日に「今日の1枚」で取り上げた際にも、今年の3月に「Body And Soul が収録されている作品」でつまみ食いした時にも、本作のセンスの良さにうっとりとしました。

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つまみ食い後

 ドラム奏者のピーター・イブマさんは、オランダのジャズ界では有名な存在らしいのですが、一般的にはサイドマンとしての認識でしょう。と言いますか、彼の名前を微かでも記憶しているジャズ・ファンは少ないことでしょう。

そんな一人の私ですが、今回のつまみ食いでは、どうしてもシンバルが気になってしまいました。今までドラムに耳を傾けてジャズ作品を聴いたことはありましたが、シンバルに耳を傾けて聴いたのは今回が初めてでした。そうして聴いてみると、輝きのピアノ、堅実なベースの二人に加わり、控えめながらハイハットで的確にリズムをキープし、ライド・シンバルで色付けを加えていくイブマさんの演奏に聴き入りました。特に「カム・フライ・ウィズ・ミー」と「枯葉」へ繋がる展開における演奏は、実に素敵なものでした。

そんな感じでの今回のつまみ食い、ジャケのケースはシンバルケースだと勝手に確信して聴き終えました。

(掲示板掲載 2018年11月15日から3日間)